一般社団法人斜面防災対策技術協会 富山支部
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令和8年 斜面防災対策技術講習会(第40回)

『複合災害を学び、備える』
〜学ぼう、能登半島災害 守ろう、ふるさと富山〜


をテーマとした技術講演会を令和8年2月12日(木)、富山市内のホテルグランテラス富山で開催しました。

○主催: (一社)斜面防災対策技術協会富山支部、富山県治水砂防協会、NPO法人富山県砂防ボランティア協会
○後援: 富山県、北日本新聞社、日刊建設通信新聞社北陸支局、富山県地質調査業協会、(公社)日本地すべり学会中部支部、NPO法人富山県地すべり防止工事士会、グリーンキャスター事業協同組合、立山・神通砂防スペシャルエンジニア、立山砂防女性サロンの会

〜講演会の開催結果〜

能登半島でも起こりましたが、先行する自然災害の影響が残る中で、新たな災害が発生し被害が一層拡大する「複合災害」リスクが高まることが懸念されています。このような先行事例に学び、何をどのように備えるべきか考える機会にしたいと、本講演会を開催いたしました。
協会員のほか一般県民、国・県・市町村等の行政関係者、NPO法人砂防ボランティア協会員、立山砂防女性サロンの会会員、関係協会など約320名の参加がありました。

開 会(13:30)

開 会 挨 拶 
(一社)斜面防災対策技術協会富山支部長 田中 洋一郎

主催者の田中支部長からは、「立山砂防事業開始から120年、事業が県から国へ引き継がれて100年の節目を迎える事に触れ、大変意義深い年であり、先人の叡智と不断の努力により富山平野の安全が守られてきた」、「複合災害のリスクが高まる事が懸念されている中、能登半島災害から学び、何をどのように備えるべきか考える機会にしたい」と挨拶がありました。

田中洋一郎支部長

田中 洋一郎 支部長


基 調 講 演(13:40〜14:40)

「土砂災害の発生原因と対策を考える」と題して、国土交通省前砂防部長 草野 愼一 氏から講演をいただきました。
草野氏からは、土砂災害における対策として砂防えん堤の整備効果に触れたうえで、発生の原因について自らの経験に基づき、「斜面崩壊に起因する土砂災害は、土中環境が停滞性基岩となり、樹木の深根による抑制効果の低下が発生原因の一つで、今後の斜面対策では、土中の通気性を阻害しない対策が重要ではないか」と指摘、地下水を停滞させない土木施設の事例を交えるなど、従来とは違う視点からお話がありました。


草野愼一

草野 愼一 氏

体 験 報 告 (14:45〜15:05)

立山町立高野小学校6年生の皆さんからは、「わたしたちの立山とSABO」と題して、立山カルデラの現地見学や立山砂防事務所の出前講座、砂防ボランティアの模型実験などで、学んだこと、感じたことをスクリーンに映しながら、大きな声で元気に発表をしていただきました。
講演会の終了後は会場の皆さんから盛大な拍手とともに、「発表内容のセリフをしっかり覚えていてすごい」、「素直な感想がとてもよかった」などのお声をいただきました。

高野小学校6年生

高野小学校6年生

高野小学校6年生

講 演 (15:10〜15:40)

富山大学の 竹内 章 名誉教授からは「能登半島地震から南海トラフ地震へ」と題して講演がありました。
能登半島地震の前後も、日本各地で地震活動があり、これらは2011年の東北地方太平洋沖地震と関連して続いているもので、切迫度を増している南海トラフ地震の発生で一連のものが収束すると予測される。南海トラフ地震による各地の震度想定や被害予想について見直しが行われてきたが、富山県では最新の調査結果が今年夏ごろに公表される見込みであるとお話しされました。

竹内章

竹内 章 氏

(休憩10分)

活 動 報 告 (15:50〜16:05)

「神戸六甲砂防施設視察」と題して、立山砂防女性サロンの会会員で防災士の 村上 綾子 氏からサロンの会の活動について報告がありました。 昨年11月初めに会員の皆さんで、六甲砂防事務所が所管する砂防えん堤工事や斜面対策工事を視察調査し、景観対策などで女性の立場で感じたことや思ったことを報告していただきました。
また、防災士として阪神・淡路大震災後の取り組みなどに触れて、今後の活動に生かしてまいりたいとお話しされました。

村上綾子

村上 綾子 氏

技 術 報 告 1(16:10〜16:40)

富山県立大学の 古谷 元 教授からは「六甲で発生した斜面災害」と題して、昨年10月に当協会が古谷教授を団長として行った視察調査の技術報告についてお話しいただきました。視察地域の地形地質の特徴が何故災害に結び付くのかについて説明があり、過去の豪雨災害、兵庫県南部地震による被害の紹介いただいたうえで、これら災害により荒廃した六甲山系の地域を守る取り組みとして、視察調査したグリーンベルト整備事業等の概略についても説明がありました。

古谷元

古谷 元 氏

技 術 報 告 2(16:45〜17:15)

昨年10月に協会支部主催で実施した「六甲砂防の視察調査」について、 三和ボーリング(株)地質調査部 森 愛 氏から、視察地の六甲山系グリーンベルト整備事業について、地域の地形地質特性や過去の災害履歴などから事業の必要性、事業概要、現地の具体的実施事例について分かりやすく報告していただきました。

森愛

森 愛 氏

次に、今回の調査に参加した、富山大学都市デザイン学部地球システム科学科4年の 柳瀬 歩実 氏と富山県立大学環境・社会基盤工学科3年の 平賀 柚風 氏から、調査した野島断層保存館と仁川百合野地区地すべり資料館について報告いただきました。
両氏は、現地で見聞きした保存館や資料館の実際の被害状況などから、災害の記憶を風化させないことが重要であると思ったし、今回の発表も含めてこの経験を今後に生かしていきたいと言っておられました。

柳瀬歩実

柳瀬 歩実 氏

平賀柚風

平賀 柚風 氏

閉 会(17:15)

閉 会 挨 拶 
NPO法人富山県砂防ボランティア協会会長 中野 聡一郎 氏

中野会長は、各講師の講演内容を振り返り、講師の方々や講演会参加者へのお礼を述べたほか、この講演会を機に、土砂災害防止に関する取り組みの更なる推進、そして技術力向上のための自己研鑽に努めていただくことを祈念すると挨拶し、閉会しました。

中野聡一郎会長

中野 聡一郎 会長

パ ネ ル 展 示

会場では、国土交通省立山砂防事務所提供の「立山カルデラの事業内容」「砂防施設の効果」のほか、富山県砂防課の「近年の土砂災害」、斜面協会他が作成した「六甲防事務所関連工事」、「立山カルデラ砂防勉強会」、「土石流の模型実験」をパネル展示し、県民、防災関係者など多くの方に見ていただきました。

パネル展示

パネル展示

パネル展示

講 師 を 囲 む 会

「講師を囲む会」では、講師の方々やご来賓とともに、和気あいあいと交流を深めていただきました。

講師を囲む会の様子

講師を囲む会の様子